世の中の基本的なことの再確認

浅学者が暇つぶしに恥をかくブログ

龍河洞であったこと

 

 前回の記事では(突発的だったので)語っていなかったが、私はこの連休で四国の方に来ていました。

 

こういうご時世なので、出来る限り三密などを避けマスクをして至る所から聞こえる大阪弁を聞きながら、肩身の狭い思いをしていたのですが、得るものは沢山ありました。

 

四国をざっと見たところの所感は、忘れていなければこの次の記事に書くつもりなので省きますが、今回はその中の龍河洞という所に行ったことを綴ります。

 

 龍河洞はいわゆる鍾乳洞で、弥生人の史跡と自然の神秘を両方見ることのできる高知の観光名所です。

詳しくはwikiを貼っておきます。

 →龍河洞

意外と凄いところなんですね。近くて行けそうだと思ったのでふらっと行ってみたのですが…

 

今回伝えたいメインの話題はそこを見終わった後の事なので、ザッと内部がどんな感じかお伝えします。

こんな感じの石段を登って行き(私は横にあるエスカレーターで登りました)

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入り口でチケット1200円を買うと入ることができます。

 

 内部は下記の如く
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中には狭い通路と流れる水の音、そして自然の妙技によって形成された空間が広がっていました。

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すばらしいですね。

 

はっきり言って、感嘆の嵐です。そのあまりの美しさに、思わずなんども唸ってしまいました。

これほどまでに写真や動画で伝わらないものがあるとは。以前の記事で述べましたが、まさしく今回は見返してもその時の空間を4割も再現できていないものばかりでした。

 

見終わった後調べたブログの方も述べていたのですが、この場所ほど写真では伝わらない美しさがある場所は少ないでしょう。

 

少し観光地化され過ぎているのが残念ですが、(写真1枚めのブルーライトなど、奇麗ではあるが少し見る人を意識し過ぎている気もしました)現物の素晴らしさがそれを抑えているので問題ありません。

 

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 この場所は弥生人が暮らしていた史跡でもあるようで、考古学的な興味深さも刺激されました。

僕は水の滴る岩肌に触れてその感覚を感じながら、ここを探索し、弥生人の史跡を発見した時の高知県立中学某先生の心情たるやいかにと想像していました。

 

龍河洞についてはこのような感じです。是非、ご自身で体験してみることを勧めます。できれば人のいない時で。

 

…本題はこの後の下り坂にあった土産屋です。私の経験不足から、土産包丁関係で無駄金を使ってしまい、更に闇を感じてさっきの神秘感など降りる頃には全く忘れてしまったのです。

 

 

 

 

 

出口は山の上なので、そこから下まで降りる必要があります。

 

その途中で、若い男女がやっている露店の土産屋が設置されていました。

 

ここはどうも鉄が取れるからか、包丁や刀、刃物などが鉱物と一緒に土産物として売られているのです(バス停から画像1枚めのところまでの商店街で、積極的に展開されています。この時は後でいいかとスルーしました。)

 

若い女性の方がよく話しかけてきて、包丁の切れ味を見せてくれた後(これはどこでもやってます)、「こういうご時世なので全部半額にしてるんですよ〜」と言うのだから、元々祖父母に贈ろうかと考えていたこともあって、定価6000の半額3000円で買うことにしました。

 

男女共々愛想が良く、私が関東圏から来たと言っても嫌な機微を見せずよく対応してくれたので、心地よく別れたのですが、

 

別れ際に男性の方が、

「この先同業他者が多くてこっちの中傷してきたりすると思うんですけど、気にしないで無視してくださいね〜!」

と言い、(ん?)と思ったのも束の間、少し降ると2軒目の店舗がありました。

 

またあるのか、と思いつつ通り過ぎようとした時、「見るだけならタダだよ!」と縁眼鏡をかけた中年の人が話しかけてきました。

 

その人は「それいくらしたん?ははぁ〜えらい高いなぁ。昨日は2500円で売っとったのになぁ」と近づいてきました。(土佐弁には自信がありません、雰囲気で文字にしています)

 

 

(ははぁ、これがさっきのか)と思いながら聞くところ、この人は遠回しにネガキャンをチラつかせる売り文句や、何かを含んだような声色で話すのだから、どこか怖くて一気に緊張しました。

(失礼ながら、よく言われる想像上の京都人のような印象を感じました)

 

「上のお姉ちゃんが対応した?」などと、探りを入れてくるような質問も多々あり、声色も優しく笑顔なのですが、目が笑っていないように見えました。

 

 ここまで聞いてやっと確信しました。龍河洞の土産屋同士は、何か一悶着あると。

 

しかしこの人の売り文句も一理ありました。確かに先程買った包丁には銘柄が入っていないし、値段もこちらの方が安い。その理由も作っていた老人が死んだからというもので、まぁ素っ頓狂なものではない。送ってくれれば研ぎ直すとも言う。

 

押しに弱い私は、ここでも迷ってしまいました。

 

先の一つは実家用にして、土佐銘柄入りのこれを贈ればいいかと思ったからです。

ただ、どちらかというとここまで聞いて逃げる方法を見失っていたというのもありました。

 

緊張の中で、

先の安くなった理由も信用できたものではない、かと言って上の店が度々遠回しに示唆される''偽物''を売っているという可能性もある。それで客を取られて、この人が怒っているのならこの人側に理がある。そもそも3000・2000で買える包丁などが良いものなのか?

と、グルグル考えていました。

 

すると向こうが2500円を消費税込みで2200円は値引きすると提示。

 

これは来た!と思い、すかさず、「2000円じゃダメですか?」と言いました。

 

すると「2000…う〜ん、おっちゃんも利益は欲しいからなぁ〜」と言ったので、ううんと長く唸ったところ、買わないと踏んだのか即座に「分かった!2000円にしたるわ」と売ってくれ、安堵しました。

 

包装も確かにこちらの方がそれっぽい。包みの最中、周りを見ていたこちらにわざわざ説明書を見せ、「上にはなかったやろ?」と言い、別れ際にも偽物に注意と書かれた表札を見せて、薄笑いしながら「下にもあるから気をつけてな」と含んだ声で言われ、この人は最後までこの姿勢を崩しませんでした。

 

別れ際の会話で聞かれたので、自分が関東圏から来た社会人であることを開示したのですが、上の人達とは違い「ほーん」と言われただけ、まぁまた来たら買ってなと言われました。僅かですが顔に拒絶の機微があったように感じ、逃げるように礼を言って去りました。(そう思ってなかったら申し訳ないのですが)

 

(当たり前と言えば当たり前ですね。服装から学生と思ったのでしょう、おそらく定価らしい2500から500も割引きした後、金に余裕のある社会人だと分かり、しかも関東圏だと分かれば、まぁそうなる気もします。)

 

商店街には

''龍河洞に登る前に''お買いください。お買いくだされば見ている間にお名前をお掘りいたします。

といったような看板が多々ありました。

 

入る前はなるほど時間的に効率が良いしなぁと思っていたのですが、降りてから改めて見てみると、そういう意味も含んでいたのかもしれません。どちらの意味でも賢いやり方だと感心しました。

 

 

 

 

 さて、降りたのち急いで色々調べたのですが、どうもここでは昔、観光客の取り合いで押し売り紛いのことが多発していたようです。

 

今ではそういったことは無くなったようですが、先に述べたような水面下の競い合いは続いているようで、上記のような経験をする羽目になったらしいです。どこで買えば適切なのかはよく分かりません。一応、バス停すぐ近くにあるおばさんのやっている店は特にそういった雰囲気が感じられず、心証が良かったです。 

 

ちなみに、先の方と思われる人物に、ブログ主が南大阪出身だとわかると罵声を浴びせられたという記事を見つけ、さもありなんとなりました。

内容は南大阪に刃物の名店があるらしく、それへの対抗心か知らないが南大阪のものを偽物と断言し一方的に罵声を浴びせたようですが…どうにも。

 

職人気質な方なのでしょうかね。良いものを作っているのかもしれないのですが、売り方が少し勿体無いと思います。まぁ競合相手に売り上げを取られてのっぴきならない状況なのかもしれませんが…

 

ここまで長々と私の主観による悪い印象について言ってしまいましたが、恐らく気難しい方なだけで、悪徳とかではないというのは明記しておきたいです。

 

1軒目はまさに路上に簡易設置したという感じでしたが、ここは簡易ながらもしっかりとした品揃えの店で、看板も年季を感じました。

 

包みに書いてあった店名は下の商店街にあった店と同じで、龍河洞の公式HPに取り上げられている老舗のようです。

一応こちらに優しく対応してくださり、値引きもしてもらいましたし、決して悪い買い物ではないと思います。恐らく次同様の状況になったらこの店から買うでしょう。

 

ただ、こういった闇を感じると製品等不安を覚えますから、あえてここでは何も買わないのも手かもしれません。

 

以上、長くなりましたが現在の龍河洞について訪れる人の参考になればと思い記します。

 

 

(左が1軒目、右が2軒目)

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龍河洞HP:http://ryugadou.or.jp/